うみねこのなく頃に episodeT‐T 『opening』  

 配役 ♂:10  ♀:8

右代宮金蔵 :男
右代宮蔵臼 :男
右代宮夏妃 :女
右代宮朱志香 :女 
右代宮秀吉 :男
右代宮絵羽 :女
右代宮譲治 :男
右代宮留弗夫 :男     
右代宮霧江 :女
右代宮戦人 :男
右代宮楼座 :女
右代宮真里亞 :女
呂ノ上源次 :男
郷田俊朗 :男
熊沢チヨ :女
紗音 :女
嘉音 :男
南條輝正 :男 
 
         

         OP・EDのご用意があれば是非・・・(推奨)


                     -OP-

 


 <金蔵自室>

 金蔵 :で… 私はあと、どのくらい持つ…。

 南條 :…三か月… ほどかと…。

 金蔵 :んん………。
     
 金蔵 :あぁ!! あぁ、ベアトリーチェ!
     なぜに私をこれほどまでに拒むのかっ!
     今こそお前に与えられたすべてを還そう!
     すべてを失おう! 
     だから最期にもう一度だけ、
     お前の微笑みを見せてくれ!
     ベアトリーチェェェェェェェ!!!

  
  
               episodeT‐T opening


 
 <六軒島へ向かう航路>

 戦人 :びゃぁ"ああぁ"ぁ!! らめぇぇぇ!!
     揺れる揺れる揺れる〜!! お、落ちる落ちる〜!!

 戦人M:この島の名前は、六軒島。
     実はこの島は全部、
     右代宮本家が領有している私有地。
     まぁ、はっきり言っちまうと、
     右代宮家は大富豪ってわけさ。

 *1986年 10月4日 10時30分*

 
 <六軒島>

 戦人 :ひゃっほぉぉぉ♪  
     ふぅ〜 着いた着いた〜♪ 
     やっぱ人間は陸地だよな〜。

 戦人M:こいつが俺、右代宮戦人。
      いとこの譲治兄貴は、知的な大人。
       同じく、いとこの真里亞は無垢で可愛い。
      こちらは真里亞のママ。楼座叔母さん。
      こっちの2人は、秀吉叔父さんと絵羽叔母さん。
    
 霧江 :戦人くん、落ち着きなさい♪

 戦人 :お?

 戦人M:で、これは俺の両親。
     霧江さんと、親父の留弗夫。

 朱志香:よ、お久しぶり♪

 戦人M:おっとぉ〜♪ こいつはいとこの朱志香。
     6年ぶりに会ったが…。

SE*戦人は朱志香の胸に注目する。

 戦人M:とっても青い18歳には見えねぇ。

 戦人 :乳揉ませろぉ〜!

 朱志香:てめぇに揉ませる乳なんかねぇ!

 熊沢 :これはこれは、皆様。お疲れでしたでしょう?
     
 戦人 :おぉ! 熊沢のばっちゃん!
     なんかますます若返ったみてぇだな。

 熊沢 :ほほほほほ♪ 乳揉みますぅ〜?

 戦人&朱志香:はう!? 

 戦人 :勘弁してくれよ〜…。

SE*譲治は空を仰ぐ。

 譲治 :あれ?
     そういえばいつも賑やかなうみねこの姿が、
     今日は見えないね。

 秀吉 :んん? うみねこ?

 朱志香:台風が近づいてるせいじゃないかなぁ。
     夕方から降るっていってたし。

 真里亞:うー…。ないっ

 戦人 :ん? なにか亡くしたのか?

 真里亞:ないー! ない! 

SE*真里亞は洞を指差す。

 朱志香:あー…。あの岩の上にあった洞だろ? 
     あれ雷が落ちて壊れちゃったらしいぜ。

 戦人 :へぇー。よく覚えてるな、真里亞。

 真里亞:うー…。
     (真顔で)不吉… 不吉…。
 
SE*本館へ向かう一向。

 戦人M:右代宮家では、年に一度、こうやって親族が集まり、
     それぞれの近況報告をするようになっている。
     …が、実はそれは体のいい理由であって、
     大人たちの本当の目的は別のところにある。

 
 <薔薇庭園>

 秀吉 :はぁ〜! 今年も相変わらずたいしたもんや。

 霧江 :いつ見ても綺麗ねぇ〜。

SE*真里亞が一本の薔薇を見つける。

 真里亞:…うー? この薔薇だけ、変。
     元気がない…。うー、可哀想…。

 戦人 :おぉ? 虫にでも食われたか。

 譲治 :あー、本当だね…。じゃぁこれで。
     こうやっといて…。ほら、目印だ。

SE*譲治は薔薇のクキに紐を結ぶ。

 譲治 :帰るまでの間、
     真里亞ちゃんがお世話してあげるといいよ。

 真里亞:うー♪♪

 秀吉 :…お? 嘉音君やないか。
     久しぶりやな〜。

SE*嘉音は帽子を取り一礼をする。

 嘉音 :……こんにちは。

 戦人 :嘉音くんか…。俺は初めてだよな? よろしく!

 嘉音 :………。(こくり)

 朱志香:あァ…。嘉音くん寡黙でさ、
     余計なお喋りはしない性分なんだよね。

 郷田 :嘉音さん、もう少し愛想よくはできませんか。

 嘉音 :……僕たちは… 家具ですから…。

 戦人 :あァ……ハハハ…。

  
 <ゲストハウス>

 留弗夫:最近のじい様の様子はどうだい? 

 朱志香:げ〜んきげんき。余命三か月とは思えないくらい。

 
 <個室>

SE*使用人がノックをする。

 紗音 :失礼致します。お食事のご用意ができました。

 朱志香:おぉ。紗音入れよ。

SE*紗音が入る。

 朱志香:戦人は、覚えているだろ? 

 戦人 :…おぉ?

 紗音 :ご無沙汰しております。…紗音です。

 戦人 :はぁ〜♪ あんたもすっかり美人になっちゃって。

 紗音 :恐悦に存じます。

 戦人 :しかしよぉ♪
     どうしたらそんなにでかいお乳になるんだぁ♪
     あはははははww

SE*紗音は微動だにしない。

 朱志香:うぜーぜ!(殴)

  
 <金蔵自室の扉前>

SE*長男がノックをする。

 蔵臼 :お父さん。今日は皆来ています。
     どうかお出でください。
     
 金蔵 :やかましいっっ!!! 
     愚か者め。

 蔵臼 :…ふん、すっかり嫌われてしまったようだ。
     私は下に戻る。

 呂ノ上:かしこまりました。

  
 <本館一階>

 朱志香:郷田さんって、有名ホテルのシェフだったらしいぜ。

 戦人 :へぇ〜。ランチが楽しみだな。

SE*戦人は肖像画が飾られてあるのに注目する。

 戦人 :……。あんな絵、前はあったっけ。

 紗音 :一昨年の4月に、
     お館さまが画家に命じて描かしたんです。

 戦人 :ふぅ〜ん。

 真里亞:うー! 真里亞知ってる。
     …ベアトリーチェ…。

 戦人 :え?

 譲治 :ベアトリーチェ。魔女だよ。

 戦人 :魔女?

 朱志香:じい様はこの魔女が存在するって信じてる。

 戦人 :へぇ〜。魔女ね…。

  
 <食堂>

SE*右代宮家のランチタイム。

 戦人M:ここで、じい様のことを話しておこう。

 戦人M:元々右代宮家は、明治大正の頃まで、
     宝石工場をいくつも持つ富豪だったらしい。
     それが、大正12年の関東大震災で、
     一瞬にして主だった親族と、財産を失っちまった。
     そこでじい様が、
     右代宮家再興を託されることになるんだが、
     残された全財産で事業を起こすと、
     それが信じられない強運や奇跡を起こし、
     わずか20数年で、
     右代宮家をかつて以上に復興させちまった、
     すげぇお人なわけさ。

   
 <ゲストハウス>

 留弗夫:さてと…。親父の財産について話し合おうじゃないか。

 秀吉 :兄さんは、時代を見る目のあるお人や。

 留弗夫:たしかに。…だが、ちょいと見通しを読み違えた。

 絵羽 :素敵なリゾートホテルも建てて
     庭園も綺麗に整備して…うふ。
     そのために、相当なお金を使ったんでしょう…。

 蔵臼 :くっ…。

 夏妃 :だからなんだというのですか?

 留弗夫:兄貴、あのホテルいつになったら開業するんだ?
     このままじゃ俺たちの手垢だらけになっちまうぜ。

 絵羽 :事業に使ったお金はどうしたのぉ?
   
 秀吉 :わしらも調べたんや。
     兄さんへのこれまでの莫大な融資を
     誰がしてくれたんか。

 留弗夫:けど、いねぇんだよなぁ? そんな後ろ盾は…。
     はっきり言おうか? 
     兄貴は親父の個人資産を、自分の事業に流用してる。

 絵羽 :流用なんてもんじゃないわよぉ。これは横領よ。
     立派なはんざ…

 夏妃 :(すぐに)無礼極まります!
     本家跡継ぎの右代宮蔵臼に向かっての暴言です!

 絵羽 :…これはお父様に対する裏切りよ? 
     そんな輩に本家跡継ぎを名乗る資格はないわ。

 夏妃 :言うに事欠いて!
     即刻、ここを出ていきなさい!

 絵羽 :黙るがいい…。この、下女がっ!!

 夏妃 :はッ!

 絵羽 :右代宮家序列第三位のこの絵羽に向かって、下がれと?
     お前の服のどこに、片翼の鷲が許されているのかっ。
     貴様など、右代宮家の跡継ぎを残すためだけの借り腹!
     身の程を弁えるがいい、この端女{はしため}がっ!

 夏妃 :ハァッ! くっ…!

 蔵臼 :夏妃…。席を外しなさい。

 夏妃 :あなたっ! うぅっ うぅっ…。(出)

 留弗夫:……。

SE*夏妃は廊下で泣いている。

 熊沢 :お、奥様…。おいとわしや…。

 
 <ゲストハウス 一階>

SE*肖像画の碑文を見る戦人。

 戦人 :うぅーん…。懐かしき故郷を貫く…
     ってなんだぁ、この怪しげな文は。

 朱志香:じい様が書かせた碑文なんだとよ。

 真里亞:うー♪ 真里亞知ってる♪ 黄金の隠し場所!

 朱志香:ちょっとの金塊なんて眉唾もいいとこだぜ。
     
 戦人M:ここで、右代宮家の黄金伝説について説明しておこう。
     じい様が最初の資本金をどう築いたかか…。
     ということで、奇妙な逸話があるんだ。
     そのことを尋ねられたじい様はこう答えたらしい。

     〜戦人エピソード〜

 金蔵 :私はある日、黄金の魔女ベアトリーチェに出会った。
     そして己の魂と引き換えに、
     ベアトリーチェに富と名誉を授けるよう契約し、
     魔女から10tの黄金を授かった。

     〜終わり〜

 戦人M:って、話しなんだ。

 戦人 :でもよぉ〜 10tだぜ10t。

 譲治 :1キログラムあたり200万円程度としても、
     200億円。

 戦人 :…そ。200億円分の黄金が山積みってのは、
     ちょいと現実味がないなぁ。

 戦人 :だいたい魔女なんてもんが、
     地球上のどこにいるってんだ。

 真里亞:うー! ベアトリーチェはいる! 

 戦人 :んん?

 真里亞:魔女いる〜! うー! うー!

 朱志香:馬鹿だなぁ。子供の夢打ち砕いてんじゃねぇぜ。

 戦人 :あぁ…あァ悪かったぜ。ベアトリーチェはいるよな。
     今もこの島の森に住んでるって、
     ばあ様もいってたしな。

 真里亞:うー… 本当に戦人は信じる?

 戦人 :おぉ信じるぜ! ケチを付けて悪かった。

 朱志香:よし、クッキー持ってビーチへピクニックだ。

 真里亞:うー♪ ピクニックピクニック♪

SE*戦人は再び肖像画を眺める。

 朱志香:真里亞クッキー好きか?

 真里亞:うー♪ 好き〜。

 譲治 :じゃぁ行こうか。

 戦人 :……。黄金の魔女… ベアトリーチェ…。
     200億の黄金か…。へ…。

 
 <ゲストハウス>

 秀吉 :そこでや兄さん。
     こちらの条件を飲んでくれたら、
     わしらは遺産分配を兄さんに一任しようと思うんや。

 蔵臼 :条件…?

 留弗夫:条件1、まず、
     兄貴は親父の黄金を見つけていたことを認めること。

 絵羽 :条件2、その黄金について、兄弟の取り分を認め、
     これを支払うこと。

 秀吉 :条件3、黄金の分配は、
     右代宮本家当主跡継ぎの肩書に50%、
     残りを兄弟の正当な取り分として、分割、
     もちろん蔵臼兄さんもこれには含める。

 絵羽 :200億円のうち、125億を兄さんに。
     私と留弗夫と楼座に25億ずつ… ってことね。

 留弗夫:条件4、分配金は親父の死亡時に清算する。
     ただし、手付け金として、
     俺たちの取り分の10%を即納してもらう。
     支払いは来年3月までだ。

 秀吉 :どや兄さん。
     手付けの7億やったらなんとかできんこともないやろ。

 蔵臼 :ふぅーん…。秀吉さん? 
     あなたの会社、
     性質の悪い連中に自社株を
     だいぶ買い集められているらしいじゃないですか。

 秀吉 :なっ なんでそないな話し…!?
   
 蔵臼 :…留弗夫。
     アメリカでの裁判、
     和解金は数百万ドルにまで及ぶそうじゃないか。
     だがそれでも安上がりなんだろ。
     楼座? お人よしにもほどがある。
     連帯保証人は気安く引き受けるものではない。

 楼座 :今そんな話し関係ないでしょっ! 

 蔵臼 :私もできることなら、可愛い弟や妹たちの危機に
     金を工面してやりたいとは思っているんだ…。
     だが残念なことに持ち合わせがなくてね…。
     お前たちの言うように、こんなとき本当に、
     親父殿の隠し黄金が見つかればいいんだがねぇ。
     そうだ。ベアトリーチェの碑文の謎を
     兄弟4人で解き明かしてみるかね。
     ふははははは。

 
 <浜辺>

 朱志香:しかし真里亞はマメだなぁ。
     あの碑文をちゃんとメモしてるなんて偉いぜ。

 戦人 :でもよぉ、途中からなんだか物騒な内容になるぜ。
     第8の晩までで、軽く見積もっても、
     13人が生贄ってことだろ?

 真里亞:うー。

 戦人 :第9の晩に、魔女は蘇り、誰も生き残れはしない。

 朱志香:そして最後、第10の晩に黄金郷へ至るだろう。
     …って言われてもなぁ。

 戦人 :隠し黄金の話しも、
     魔女が絡んじまうと急に胡散臭くなっちまうぜw

 朱志香:違いないw

 朱志香:ハハハハ。
  
 戦人 :はははは。

 真里亞:うー!(怒)魔女はすごい! 魔法でなんでもできる!
     黄金のパンも生み出せる! うー!うー!うー!

 朱志香:悪い悪い、冗談だよ…。

 真里亞:うー、戦人と朱志香、
     きっとベアトリーチェの怒りに触れる。うー…。

SE*真里亞はサソリのペンダントをポケットから出す。

 真里亞:このお守りなら、ベアトリーチェも大丈夫。
     サソリは、魔除けの力があるから。

 戦人 :へぇ〜、サソリにそんな力がねぇ。(受け取る)

 朱志香:ふぅーん…。

 真里亞:うー♪ サソリは悪い魔法や厄災から、守ってくれる。

 戦人 :そっか。ありがとなぁ。
     真里亞のこのお守りのおかげで、安心だぜ。

 朱志香:うん、ありがとう、真里亞。

  
 <薔薇庭園>

SE*雲行きが怪しくなる。なにか探し物をしている。

 戦人 :まいったなぁ…。

 朱志香:本当にこの辺だったのか?

 真里亞:うー。ここなのここぉー。
     うー…うー…。あ、ママ〜!

 楼座 :どうしたの、みんな。なにか探し物〜?

 真里亞:真里亞の薔薇〜 ママも探して〜。

 楼座 :はァ…。薔薇…?

 譲治 :目印付けといたから、すぐわかるはずなんだけど…。

 真里亞:うー… うー…。ここなのっ うー。
     探して! うーっうーっ! 

 楼座 :そのうーうー言うのをやめなさい。

 真里亞:うーっ うーっ うーっ うーっ
  
 楼座 :うーうー言うのをやめなさいって
     何度言ったらわかるのっ!!

 真里亞:うー!うー!!うー!!!

 楼座 :だからやめなさいって言ってるでしょっ!!!(怒)

SE*楼座は真里亜を殴る。

 戦人 :あッ……。

 真里亞:うーッ!!うーッ!!(泣) 
     真里亞の薔薇〜! 真里亞の〜!!

 譲治 :うぅ…。

 楼座 :えぇぇぃッ(殴)

 真里亞:あぐッ!

 楼座 :やめなさいって言ってるでしょう!!!

 真里亞:うーッ!(泣) うーッ!(泣)うーッ!(泣)

 戦人 :楼座おばさん…? いくら娘でも暴力は…。

 楼座 :9歳よ! 小学4年生にもなってッ!
     わかるッ?
     この子クラスでなんて言って虐められてるか。
     帰るわよ、真里亞…。
     ……だからやめなさいって言ってるでしょぅ!!

 譲治 :…戦人くん、これは叔母さんたち親子の問題なんだ…。

 戦人 :…そうか。

 譲治 :先に戻ってよう。(歩)

 戦人 :あァ…。(歩)

 真里亞:うー!うー! ここにあったのぉ〜! 

 楼座 :真里亞、もうやめなさい。
     っ………。
     それなら好きなだけ1人で探しなさい!
     ママ知りません! 

 真里亞:探す〜! 真里亞が1人で探す〜! うぅー!

 楼座 :…勝手になさいっ。

SE*楼座は帰り際、自分の胸に手を当てる。

SE*そして雨が降る。

 
 <金蔵自室>
  
 金蔵 :わはははははは!!
     遅かったではないかベアトリーチェ!
     さぁ始めよう! 私とお前の奇跡の宴を!!
     まずは、右代宮家の家督を還そう!
     受け取るがいい!(投)

   
 <薔薇庭園>

 真里亞:うー… 真里亞の薔薇…。うーうー…。

SE*謎の女が真里亞の背後に現れる。

  
 <個室>

 嘉音 :ご夕食の準備が整いました。

 戦人 :あは〜 飯だ飯だ〜。

 嘉音 :……はッ 真里亞さまは…。

 戦人 :へ?

 朱志香:楼座叔母さんと一緒じゃないのかよ。

 嘉音 :…いえ、皆様と一緒とばかり…。

 戦人 :…まさかっ!

 
 <薔薇庭園>
 
SE*嵐の中、楼座が真里亞を探す。

 楼座 :真里亞〜。いるなら返事をしなさい。真里亞ー。
     …真里亞…。私はなんてことを…。

 譲治 :楼座おばさん!

 楼座 :あァ、真里亞はどこ!?
     みんなと一緒じゃなかったの?

 譲治 :えぇ…。

 戦人 :真里亞〜!! 

 朱志香:いないのか!?

 戦人 :あぁ…。

 譲治 :真里亞ちゃ〜ん。

 楼座 :真里亞〜!

 戦人 :真里亞〜!! ……あ。

SE*傘を持った真里亞を戦人が見つける。

 戦人 :真里亞!

 楼座 :はッ 真里亞!

SE*楼座が真里亞を抱きしめる。

 楼座 :真里亞、ごめんなさい…本当にごめんなさい。
     本当に悪いママでごめんなさい…。

 真里亞:うー。見つからない…。
     真里亞の薔薇、見つからない…。

 譲治 :良かった無事で。

 戦人 :ったく、ヒヤっとさせるぜ。

 朱志香:傘持ってたとは。用意がいいな、真里亞。

 真里亞:うー。傘、貸してもらった。
  
 戦人 :え? 借りたって…。誰に?

 真里亞:えへ♪ ベアトリーチェ♪

 楼座 :えぇっ…。

 戦人 :えぇ? ベアトリーチェ? 

SE*ベアトリーチェの肖像画が不気味に照らし出される…。

  
  −ED−



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うみねこのなく頃に episode T-T 完


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